先日ハワイに行ったときに、ちょうど『ESTA(エスタ)』の期限が切れていたので、新規で申請をし直しました。
意外に、「ESTA」の重要性、「ESTA」と「VISA(ビザ)」の違い等が理解されていなかったり、「ESTA」の申請の仕方を知らなかったために失敗してしまった(代理業者を利用してしまった)等あるようです。
ということで今回は、『ESTA(エスタ)』の取得・申請について徹底的に書いていきますよ!
『ESTA(エスタ)』について
まずはかんたんに、『ESTA(エスタ)』についての説明や、よくある質問等に対する回答を書いていきますね。
『ESTA(エスタ)』とは?
では最初に、『ESTA(エスタ)』の基本的なことから。
『ESTA(エスタ)』とは、「Electronic System for Travel Authorization(アメリカ電子渡航認証システム)」のことを言います。
下記に当てはまる人が「ESTA」を申請・取得の対象となります。
・Visa Waiver Program対象国の市民または資格のある国民であること。
・現在訪問者ビザを保有していないこと。
・渡航期間が90日以下であること。
・米国への渡航目的が商用または観光であること。
・個人、または2人かそれ以上のグループで、新規に渡航認証の申請を希望していること。
かんたんに言うと、アメリカへ、観光や短期の商用等、ビザなし入国する際(90日以下)には、この『ESTA』の申請・取得が必要になるということですね。
公式ホームページには、下記のように書かれています。
この電子渡航認証システム(ESTA)は、訪問者が Visa Waiver Program (VWP)で渡米する適格性があるか、そしてその渡航が法の執行あるいは安全保障のいずれも脅かす危険性がないかを審査するための自動システムです。
「米国大使館」のホームページには、下記のように書かれています。
日本を含む全てのVWP対象国の方が観光や商用でビザなしで米国に90日以下の渡航をする場合、渡航認証(ESTA)を取得することが義務づけられています。ESTA渡航認証は年齢に関わらず全てのVWP渡航者への必要要件となっています。
簡単にいうと、「アメリカへ観光旅行へ行くのなら『ESTA』は必須だよ!」ということです。
「ビザ」とは違います。
「ビザ」を持っていない人が、アメリカに入国するために必要なのが『ESTA』です。
もし、事前に『ESTA』の認証を取得していない場合は、アメリカへの入国拒否、航空機等への搭乗拒否をされますので注意しましょう。
ちなみに、航空券がなくても『ESTA』の申請は可能です。
『ESTA』の取得料金は?
『ESTA(エスタ)』を申請・取得には、お金がかかります。
無料ではありません。
『ESTA』申請料金は、1人あたり「14ドル」です。
支払いは、「クレジットカード」「デビットカード」か「ペイパル(PayPal)」になります。
「クレジットカード」は、「ビザ(VISA)」「マスターカード(Master)」「アメリカンエキスプレス(AMERICAN EXPRESS)」「ディスカバー(DISCOVER)」が使えます。
「ダイナースクラブ(Diners Club)」と「JCB」は、「DISCOVER(ディスカバー)」のアイコンをクリックして支払いをします。
「クレジットカード」を持っていない場合は、「ペイパル(PayPal)」への現金振り込みか、親戚または旅行会社などの第三者が渡航者の代わりに申請にかかる費用を支払うという方法になりますね。
「ペイパル(PayPal)」の銀行口座振込みについては、下記「ペイパル」のホームページからどうぞ。
⇒ 「ペイパル(PayPal)」の銀行口座振込みについて
これを機会に「クレジットカード」を作ってみてもいいかなと思ったら、下記を参考にしてみてくださいね。
申請料金の後払いも、申請書の送信後7日以内であれば可能です。
送信後から7日以上経ってしますと、申請した情報にアクセスができなくなります。
*もし「14ドル」以上の請求をされた場合は、代行業者の可能性があります。
『ESTA』の有効期限は?
『ESTA』の有効期限は、承認を得た日から「2年間」です。
「2年間」という期間中であれば、いちいちアメリカ観光のたびに『ESTA』を取得しなくても大丈夫ということです。
「2年間」を過ぎたら、また再度申請をします。
注意が必要なのは、この「2年間」という『ESTA』の有効期限中に、パスポートの有効期限が切れてしまい更新する場合です。
その場合、『ESTA』は失効します。
再度、申請をする必要があります。
あと、『ESTA』は「2年間」アメリカに滞在してもいいという許可証ではありません。
間違えないように注意してくださいね。
『ESTA』の申請ってどこでやるの?
『ESTA』の申請は、オンラインで行います。
つまり、ネットで申請するということです。
米国大使館へ行って、お役所のように紙に記載して提出するといったことはありません。
下記URLから申請を行います。
ESTA公式申請サイト
https://esta.cbp.dhs.gov/esta/application.html?execution=e1s1&language=ja
*グーグルやヤフーなどで「ESTA」「エスタ」といったキーワードで検索をすると、代行業者のサイトがたくさん出てきます。
上記の「ESTA」公式申請サイトとは違いますので、間違えないように注意してくださいね。
『ESTA』申請・取得ってどれくらい時間がかかるの?
『ESTA』の申請・取得にかかる所要時間ですが、だいたい約20分くらいでしょうか。
基本的には、設定された必要項目に入力をするだけです。
すべての項目は、英語での入力になります。
ですので、住所等英語での入力が慣れていないと、20分よりもうすこし時間がかかってしまうかもしれません。
(項目の説明については日本語です)
あらかじめ、下記の必要情報を揃えておくと、時間の短縮になりますよ(すべて英語で)。
・自分の個人情報(名前・住所・電話番号・メールアドレス・パスポート・直近の雇用先情報等)
・日本での連絡先(親など名前・電話番号・メールアドレス等)
・アメリカでの滞在先の情報(宿泊するホテルやステイする先の名前・電話番号・メールアドレス等)
『ESTA』は印刷して持って行くの?
アメリカ側のパスポートコントロールで、印刷した『ESTA』を見せる必要はありません。
公式ホームページにも、下記のように書かれています。
ご自身の控えとしてその文書のコピーを印刷することが重要です。担当係官は関連情報を電子的に入手しているため、米国到着時にこの印刷物を必要とする訳ではありません。
『ESTA』登録時に、パスポート番号を入力しています。
ですので、パスポート番号を機械でチェックした時点で『ESTA』登録済みかどうかがわかるということですね。
ですが、公式ホームページに書かれているように、紙に印刷して持っておいた方がいいでしょう。
申請番号や有効期限の確認がすぐできますからね。
私も、パスポートケースに紙に印刷した『ESTA』をいつも入れています。
家族まとめて『ESTA』申請ってできるの?
はい、個人1人だけでも申請できますし、家族やグループなど複数の人数まとめての申請もできます。
グループで申請する場合、グループの連絡担当者を設定するよう要求されます。
もちろん、支払いも一括で可能です。
一括は、最大50件まで可能です。
そして、そのグループのメンバーが、別々の旅行日程でも問題ありません。
グアムに『ESTA』は必要?
グアムに『ESTA』がいる、いらないってけっこう話題になります。
結論として、グアムは『ESTA』なしでも入国できます。
「米国大使館」のホームページには、下記のように書かれています。
グアムあるいは北マリアナ諸島への渡航者がグアム-北マリアナ諸島ビザ免除プログラムを利用する場合は、ESTA申請は必要ありません。グアム-北マリアナ諸島ビザ免除プログラムは、グアムや北マリアナ諸島へ45日以下の商用または観光で渡航する場合に適用されます。
ですが、そうであっても『ESTA』があったほうがいいです。
(私はグアム空港で『ESTA』なし入国体験済みです)
その理由ですが、『ESTA』があったほうが入国がはやくできます。
グアムのパスポートコントロールでは、『ESTA』の有無で2つに分けられます。
『ESTA』がある列は、サクサクとはやくすすんでいきます。
『ESTA』がない列は、大行列で遅々としてすすみません・・・
ですので、『ESTA』がなくても入国できますが、あったほうがストレスがたまらないと思いますよ^^
乗り継ぎ(経由)でも『ESTA』は必要?
乗り継ぎ(経由)でも『ESTA』は必要です。
例えば、アメリカ経由でカナダへ行くような場合でも、『ESTA』は必要です。
「宿泊先(ホテル)」が決まっていなくても申請できる?
申請時に、まだ「宿泊先(ホテル)」が決まっていない場合ってありますよね。
そんなときでも、申請は可能です。
ESTAの入力項目に、「米国内の連絡先情報」という「宿泊先(ホテル)」を記入する項目が出てきます。
そこの欄に、「unknown」と記入してください。
それで問題ありません。
この国に渡航歴があると『ESTA』が取得できない?
イラン、イラク、スーダン、シリア、リビア、ソマリア、イエメンに渡航歴がある場合、『ESTA』の取得はできません
(2011年3月1日以降)。
どうしても、アメリカへの入国や経由が必要な場合は、ビザの取得が必要となります。
『ESTA』はどれくらい前に取得しておくべき?
何も問題がなければ、『ESTA』の申請・取得は、旅行直前でも大丈夫です。
申請してからほぼすぐに、『ESTA』の取得が完了します。
ですが、渡米が決まったら、すぐに取得の手続きをしてしまうほうがいいでしょう。
「米国国土安全保障省(DHS)」は、余裕をもって渡米72時間前までの申請を推奨しています。
『ESTA(エスタ)』の申請方法と記入の仕方
では、『ESTA(エスタ)』の申請方法と記入の仕方について説明していきますね。
『ESTA公式申請サイト』へアクセス
まず最初に、下記『ESTA公式申請サイト』へアクセスします。
https://esta.cbp.dhs.gov/esta/application.html?execution=e1s1&language=ja
手元には、「パスポート」「クレジットカード」、そして上記でも書いた必要情報を用意しておきましょう。
・自分の個人情報(名前・住所・電話番号・メールアドレス・パスポート・直近の雇用先情報等)
・日本での連絡先(親など名前・電話番号・メールアドレス等)
・アメリカでの滞在先の情報(宿泊するホテルやステイする先の名前・電話番号・メールアドレス等)
『日本語』を選択
画面右上の言語選択のところから「日本語」を選びます。
(最初から日本語で表示されている場合もあります。そのときはそのまま先に進んでくださいね)
「新規の申請」を選ぶ
「新規の申請」のボタンをクリックします。
「個人」申請か「グループ」申請かを選ぶ
「個人による申請」か「グループによる申請」のどちらかを選びます。
今回は、「個人による申請」ですすめます。
「セキュリティに関する通告」を確認
「セキュリティに関する通告」が表示されるので、内容を確認します。
確認したら、「確認&続行」をクリックします。
「ステップ1」から「ステップ6」まで進みます
ここからは、下記のステップで進んでいきます。
・ステップ1「免責事項」
・ステップ2「申請者の情報」
・ステップ3「渡航情報の入力」
・ステップ4「適格性に関する質問」
・ステップ5「申請内容の確認」
・ステップ6「支払い」
ステップ1-1「免責事項」
ステップ1「免責事項」
「免責事項」のページが開きます。
内容を確認後、「はい」のラジオボタンにチェックをし「次へ」をクリック。
ステップ1-2「The Travel Promotion Act of 2009」
「The Travel Promotion Act of 2009」という「ESTA申請の手数料・支払い」に関するページが開きます。
内容を確認後、「はい」のラジオボタンにチェックをし「次へ」をクリック。
ステップ2「申請者の情報」
ここからは、申請者の個人情報等を入力していきます。
間違えるとあとで面倒ですので、ミスのないように入力していきましょうね。
まず、申請者の「名前」「性別」を入力していきます。
「別称」については、ほとんどのかたがないと思いますので、「いいえ」ですすみます。
(「別称」があれば入力します)
「生年月日」「出生した市区町村名」「出生国」「パスポート番号」「国籍」「パスポート発行日」「パスポートを発行した国」「パスポート有効期限」を入力します。
「年月日」の入力は、「日」「月」「年」の順番になっていますので、間違えないように。
「パスポートを発行した国」は、それが他の国であっても、日本国籍であれば「日本」を選択してもかまいません。
(私の「パスポートを発行した国」は「ロシア」ですが、「発行国」は「日本」にしています)
「別の市民権・国籍」「GEメンバーシップ」に入力します。
ほとんどのかたがないと思いますので、「いいえ」ですすみます。
(該当すれば入力してくださいね)
「両親の名前」「あなたの連絡先」を入力します。
英語での住所記入例
英語での住所の書き方の順番は、下記のように日本語の逆から書いていく順番になります。
日本語:東京都中央区銀座1-2-3
↓
英語:1-2-3 Ginza Chuo-ku TOKYO JAPAN
電話番号記入例
「電話番号」は、日本の国番号「81」を記入して、最初の「0」を抜いた日本での電話番号を入力します。
日本での電話番号:03-1234-5678
↓
最初の「0」を抜いて記入:81-3-1234-5678
「勤務先情報」を入力します。
以前勤務していたけれど、今は退職してしまった、その会社は倒産してしてしまったという場合でも、その勤務していていた会社の情報を入力します。
ステップ3「渡航情報の入力」
「渡航情報」の入力をします。
「滞在」する場合は、「はい」を選択して、滞在先の情報を入力します。
ホテルに宿泊する場合は、ホテルの住所と電話番号を書きます。
(「宿泊先(ホテル)」が未定の場合は、「unknown」と入力してください)
「乗り継ぎ」の場合は「いいえ」を選択。
滞在先情報は、記入不要です。
「米国滞在中の住所」が、前出の「滞在先」と同じであれば、「上欄の、米国内の連絡先と同一」にチェックを入れます。
「米国内外の緊急時連絡先情報」は、緊急時に連絡が取れる人の情報を入力します。
もちろん日本での連絡先でかまいません。
通常は、家族などを記載する場合が多いです。
ステップ4「適格性に関する質問」
「適性格に関する質問」では、9つの質問が用意されています。
通常はすべて「いいえ」になります。
次に、「申請内容に関する証明」にチェックを入れます。
自分以外の代理申請の場合は、次の項目もチェックを入れます。
自分ひとりで入力している場合は、この部分のチェックは不要です。
ステップ5「申請内容の確認」
「申請内容の確認」のページが開きます。
もし、修正したい箇所がある場合は、「Edit」を押して修正をします。
記入事項に問題なければ、「確認&続行」をクリックします。
確認が終わると、「Reviewed」にチェックマークが入ります。
最後に確認の為、パスポート情報を再入力します。
ステップ6:支払い
「今すぐ支払い手続きを行い、申請を完了する」というページが開いたら、次に「支払い」を行います。
支払いは、「今すぐ」と「後払い」が選べます。
「後払い」の場合は、画面に支払期限日が表示されますので、その期日までに支払いを行います。
(申請後7日以内です)
支払いができない場合は、入力事項がリセットされて無効になります。
今回は、今すぐ支払いを行っていきます。
支払方法を選択
支払方法を、「ペイパル」か「クレジットカード・デビットカード」のどちらかから選択します。
どちらかのラジオボタンにチェックを入れて、「続行」をクリックします。
今回は、クレジットカードで進めます。
支払金額を確認したうえ、必要事項であるクレジットカード情報を入力していきます。
1人分であれば、支払金額は「14ドル」です。
「認証は承認されました」という画面になります。
これで、渡航認証が承認され、アメリカへの渡航が許可されましたということになります。
『ESTA(エスタ)』申請・取得についてのまとめ
いかがでしたでしょうか?
英語での記入ということで、ちょっとドキドキすることもあるかもしれませんが、記入例通りにやっていただければ問題なく申請・取得できると思います。
ハワイやニューヨークなど、アメリカ観光に行く場合は、必ず必要なものですので、後回しにせず、はやめに『ESTA(エスタ)』を申請・取得しておきましょうね!