香川県の「豊島」に、世にも珍しい美術館があります。
それが『豊島美術館』。
水滴をモチーフとした独特の建築物、そして内部には建築と一体となった作品「母型」だけが展示されています。
個人的には、日本でのベスト美術館と言えるかもしれません。
強烈なインパクト、そして、いつまでもその場所にいたいと思わせる作品。
では今回の記事は、豊島の『豊島美術館』について書いてみますね!
『豊島美術館』って何?
『豊島美術館』について簡単に説明しますね。
まずは、「ウィキペディア」から。
(すこし引用文が続きますが、理由がありますので、少々お付き合いください)
豊島美術館(てしまびじゅつかん、Teshima Art Museum)は、瀬戸内海の豊島(香川県土庄町)にある西沢立衛の設計による美術館。
瀬戸内海の島々を舞台にした瀬戸内国際芸術祭が開催中であった2010年10月17日に開館。豊島北東部の海を望む丘陵地に建設された。上空から見た形状は水滴をモチーフにしたもので、建物上部には2つの大きな穴が開いており、外気や太陽光が建物内部にまで入ってくる構造になっている。
建物内部には内藤礼による「母型」という作品が展示されている。建築と一体となった作品で、周囲の環境や時間の経過により変化をしていくものとなっている。
(ウィキペディアより)
公式ホームページでの美術館の説明がこちら。
瀬戸内海を望む豊島唐櫃(からと)の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられました。広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は、季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。
(公式ホームページより)
設計をした建築士西沢立衛(にしざわ りゅうえ)氏のメッセージはこちら。
一滴の水が地上に最初に落ちた瞬間のような形を想起させる豊島美術館。広さ40×60m、最高高さ4.5mの背の低いコンクリート・シェル構造の建物には柱が1本もなく、2つの開口部からは周辺の自然をダイレクトに取り込みます。敷地内の植栽は全て豊島内に自生する雑草群で構成され、棚田の風景を眺めながら美術館へとつながる遊歩道を巡ることで、土地が持つ美しい風景と歴史を感じることができます。
作品を提供しているアーチスト内藤礼氏のメッセージはこちら。
豊島美術館の「母型」は、一日を通して、いたるところから水が湧き出す「泉」です。ふたつの開口部からの光や風、鳥の声、時には雨や雪や虫たちとも連なり、響き合い、たえず無限の表情を鑑賞者に伝えます。静かに空間に身を置き、自然との融和を感じたとき、私たちは地上の生の喜びを感じることでしょう。
彼らのメッセージをここに記載したのは、この『豊島美術館』というものを文字で表現するのがとても難しいから。
西沢立衛氏、内藤礼氏の「想い」を、まずは感じとってみてください。
この『豊島美術館』と内藤礼氏をテーマにした映画『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』も2015年に公開されました。
予告動画を見ると、この文章では伝わりにくい『豊島美術館』の雰囲気を感じることができると思います。
『豊島美術館』の場所と行き方について
では、『豊島美術館』の場所について。
場所は、香川県の「豊島(てしま)」という離島にあります。
「豊島」へは、香川県高松から行くのがいちばん便利でしょう。
高松から「豊島」への行き方などについては、下記の記事にまとめていますので参考にしてみてくださいね。
『豊島美術館』はこんな場所でした!
今回は、豊島の「家浦港(いえうらこう)」から『豊島美術館』へレンタサイクルで出発。
港からのルートはこんな感じです。
グーグルマップでは車で30分程度と書かれていますが、実際はレンタサイクルで20分程度です。
今回は、港に隣接しているレンタサイクル屋さんで電動自転車を借りました。
4時間1000円です。
「豊島美術館」までの道のりは、こんないい景色のところを走ります。
気持ちいいですよー。
動画もどうぞ。
こちらが「豊島美術館」。
水滴をモチーフとしたフォルムが実に美しいです。
手前のドームは、カフェです。
「豊島美術館」周りには、すばらしい景色が広がっています。
「豊島美術館」の内部は、残念ながら撮影禁止です。
ですので、画像はありません。
公式ホームページからお借りした画像を見ていただいて、作品を感じてもらえればと思います。
建物自体が作品になっています。
内部の写真を見てもらうとわかりますが、水滴がところどころに見られます。
この水滴が、まるで生きもののように動いているのです。
コンクリートの床には、直径2mmの微小の発水口が186個設けられています。
その発水口から、定期的に水が出るようになっています。
その水を、微妙に傾斜がついていて、撥水剤が塗られ水をはじくようになっている床に発水する。
そうすることで、まるで水滴が生きもののように動くという仕掛けになっている。
その様子は、まるでターミネーターの液体金属が意思をもって動いているシーンをほうふつとさせます。
下記の動画で、実際に水滴の動きを見ることができます。
『豊島美術館』おまとめ
『豊島美術館』は、絶対に行ってみないと何もわからないと言われていました。
まさにその通りでした。
そして、そこには私の期待や想像以上のものがありました。
本当にすばらしい美術館だと思います。
この作品を見に行くだけでも、「豊島」まで行く価値ありです。
また絶対に行きます。
『豊島美術館』詳細
名称 | 豊島美術館 |
住所 | 香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607 |
電話番号 | 0879-68-3555 |
FAX | 0879-68-2182 |
営業時間 | 3月1日 ~ 9月30日 10:00 ~ 17:00(最終入館16:30) 10月1日 ~ 2月末日 10:00 ~ 16:00(最終入館15:30) |
定休日 | 火曜日(3月1日~11月30日) 火曜日から木曜日(12月1日~2月末日) ※ただし祝日の場合は開館、翌日休館 ※ただし月曜日が祝日の場合は、火曜日開館、翌水曜日休館 |
入場料金 | 1,540円 |
公式ホームページ | http://benesse-artsite.jp/art/teshima-artmuseum.html |
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『瀬戸内国際芸術祭2016』についてのおまとめはこちら。