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【茅場町】立ち食いそばのレベルを超えた!本格へぎそば『がんぎ』の「つるぷり」の食感がすごい

日本橋エリアは、立ち食いそば激戦区。
お財布にやさしい立ち食いそば屋は、サラリーマンの強い味方。

そんな日本橋エリアの立ち食いそば屋を、日本橋人形町生まれ人形町在住、元料理人の私Kenが紹介していきますよ!

今回紹介する立ち食いそば屋は、茅場町にある『がんぎ』
本格的な「へぎそば」をリーズナブルな価格で出しているお店です。
その人気は高く、立ち食いそばマニアの間の人気ランキングでは常に上位に入る実力派。

『がんぎ』の蕎麦は、他のお店と何が違うのでしょうか?
なぜ、そこまで人気があるのでしょうか?

今回は、茅場町『がんぎ』新川一丁目店を紹介しますよ。

『がんぎ』の蕎麦の特徴

『がんぎ』の蕎麦の特徴を挙げてみますね。

・そば粉十割に「布のり」をつなぎに使っている本格的へぎそば
・押し出し式製麺機で製麺しているので、麺の断面が丸い

「へぎそば」とは、新潟県魚沼地方の十日町周辺で食べられている蕎麦。
ウィキペディア」には、このように説明されています。

へぎそばとは、新潟県魚沼地方発祥の、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った蕎麦をヘギといわれる器に盛り付けた切り蕎麦。
「へぎ(片木)」と呼ばれる、剥ぎ板で作った四角い器に載せて供されることからこの名が付いた。
冷やしたそば3~4人前を、一口程度に小分けし、丸めて盛りつける様子から「手振りそば」とも呼ぶ。
器の「へぎ」は、「剥ぎ」を語源とする。

ビジュアルはこんな感じ。
波のような盛り付けが独特ですね。
へぎそば
『がんぎ』はその「へぎそば」を、押し出し式製麺機で製麺しているのですね。
蕎麦打ちに欠かせない、「伸ばして切る」という行程がないのです。
押し出し式製麺機といえば昔は冷麺用の機械というイメージでしたが、最近は十割蕎麦を出す立ち食いそば屋のお店でけっこう見かけますね。
十割蕎麦は小麦粉が入らないので、蕎麦を伸ばすという行程がむずかしいですからね。

アマゾンでも、家庭用パスタマシーンとして似ているものが売っています。

以前『がんぎ』では四角い麺を出していたそうです。
ですが、スピード的にも味的にも押し出し式製麺機がよかったそうです。
その辺の詳しい話は、下記『がんぎ』社長さんのインタビュー記事を読んでみてくださいね。
⇒ 文春オンライン「茅場町「がんぎ」 立ち食いへぎそばと地酒で勝手に新潟祭り」

『がんぎ』の蕎麦を「いざ実食!」

今回訪問したお店は、茅場町駅に近い『がんぎ 新川一丁目店 』。
八丁堀駅のほうには「新川二丁目店」があります。
この辺はサラリーマン街なので、ランチタイムを避けたほうがゆっくりと食べられます。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
店に入ると、蕎麦のほかに日本酒のメニューが貼られています。
「久保田」「八海山」といった有名なものから、佐渡の地酒「北雪」といった新潟のお酒がずらり。
夜は、日本酒と酒の肴中心のお店になります。
もちろん、蕎麦も食べられます。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
今回注文したのは「もり(360円)」。
個人的に『がんぎ』の蕎麦は、冷たいものがおすすめ。
その理由は、冷たい方がより特徴的な「つるぷり」の麺の食感をダイレクトに味わえるから。
カウンターに食券を出してしばし待ちます。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
壁には、雑誌や専門誌などの取材記事がたくさん貼られています。
立ち食い蕎麦マニアの間では、けっこう有名なお店です。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
これが『がんぎ』の「もり(360円)」
丸い皿に平盛りで盛られています。
へぎそば独特の、四角い容器&波のような盛り付けではありません。
うっすらとした緑色の麺が、「お、へぎそばだ!」と気分を高めてくれます。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
写真ではよくわからないのですが、麺がつるんとしてピカピカしているんです。
つなぎに使っている「布のり」の影響なのでしょうか。
パスタのように丸い麺ということ、色が若干緑色なのがわかるかなー。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目
ツユは、江戸前風の濃い目で辛目。
醤油がすこし強めに立ったシャープな味は、コシが強くて硬めの麺と好相性。
茅場町立ち食いそば『がんぎ』新川一丁目

まず一口食べると、その独特の食感に驚く。
「ぷりっ」とした舌触りと、「ぷちっ」とした硬めの噛みごたえ。
硬めの噛みごたえなんだけど、パスタのアルデンテや博多ラーメンのバリカタともまた違う。
普通の生粉打ち蕎麦や二八蕎麦ともまったく別物の食感。

その喉越しも特徴的。
麺がつるんとしているからか、舌から喉を「ちゅるーん♪」と通り抜けていくんです。
この通り抜けていくスピード感が楽しい。

そして麺の温度にも注目。
氷のように冷たいんです。
こんなに冷たくしすぎると、蕎麦の味がしないのではと思うくらい。
ですが、この冷たすぎるくらいの温度が、『がんぎ』独特の蕎麦の食感と喉越しのよさを底上げしているのは間違いない。

最後は、濃い目のツユを蕎麦湯で割ってフィニッシュ。
ごちそうさまでした。

茅場町『がんぎ』まとめ

はっきり言って『がんぎ』のへぎそばは、立ち食いそばのレベルを超えています。
その辺の路面店蕎麦屋を凌駕するクオリティのもりそばを「360円」で出せるのはすごい。

立ち食いそば屋って、味でそれほど大きな違いを出しにくいです。
とくに麺は。
そこで、圧倒的な違いを出せるのが『がんぎ』の強味ですね。

ではまったく『がんぎ』の欠点はないかというとそんなことはありません。
あえていえば、蕎麦の風味を感じにくいこと。
食感やのど越しのよさが勝っちゃうんですよね。
つなぎに布のりを使っていることも、そば粉の風味が出にくいのかもしれないですね。
あと、接客が不愛想(笑)

多くの立ち食いそばマニアが都内立ち食いそばランキングの上位にあげている『がんぎ』。
コシの強い蕎麦、歯ごたえを楽しめる蕎麦というのをぜひ体感してみてほしいですね。

わたしは今度、夜の居酒屋タイムで「日本酒&肴&〆蕎麦」を楽しんできたいと思います♪

『がんぎ』新川一丁目店の場所と行き方

『がんぎ 新川一丁目店 』は、茅場町駅4番出口から霊岸橋方面へ歩いて約2分ほど。

店名 『がんぎ』新川一丁目店
TEL 03-3551-2951
住所 東京都中央区新川1-2-10 鹿島ビル 1F
営業時間 [月~金]8:00~21:00(L.O.20:30)
定休日 土曜・日曜・祝日
アクセス・最寄り駅 東京メトロ茅場町駅より徒歩3~4分
茅場町駅から308m
地図