あなたは、「トルクメニスタン」という国を知っていますか?
故ニヤゾフ大統領時代は、中央アジアの北朝鮮とも言われていた「トルクメニスタン」。
そんな怪しい「トルクメニスタン」にも、世界遺産はあるのです!
というか、「トルクメニスタン」のあるエリアは、あの「シルクロード」時代に繁栄を極めた場所。
「シルクロード」時代のとても貴重な世界遺産が現存してのです。
今回は、そんなトルクメニスタンの世界遺産のひとつ『クフナ・ウルゲンチ』をご紹介します!
目次
シルクロード最大都市だった『クフナ・ウルゲンチ』
では、今回紹介する『クフナ・ウルゲンチ(Konye-Urgench)』の場所から説明していきますね。
(「クフナ・ウルゲンチ」の読み方は、「キョネ・ウルゲンチ」と書かれている場合もあります)
『クフナ・ウルゲンチ』の場所は、トルクメニスタン北部にある「ダショグズ州」にあります。
ウズベキスタンとの国境近くにあります。
トルクメニスタンの地図で見てみましょう。
上部の矢印の場所です。
グーグルマップではこちら。
この『クフナ・ウルゲンチ』は、かつてはシルクロードの要衝の地として栄えました。
12世紀から13世紀には、ホラズム・シャー朝の首都として、シルクロード最大の都市として発展をしました。
しかし、チンギス・ハンの進出による大虐殺、アムダリヤ川の流れが変わったことなどから衰退をしていきました。
そして都市機能は、現在のウズベキスタンへ移っていったという歴史があります。
ちなみに、『クフナ・ウルゲンチ』の「クフナ」は「旧」、「ウルゲンチ」は「ウズベキスタン(都市)」という意味。
トレベクハニム廟
「トレベクハニム廟」は、14世紀に建設。
『クフナ・ウルゲンチ』の世界遺産の中では、いちばん新しいので、いちばん保存状態がよいと言えます。
このように、しっかりと建物が残っています。
こちらは、入り口のアーチ部分。
剥げてはいますが、青い装飾も残っています。
この「トレベクハニム廟」の見どころは、内部の天井です。
中央アジアをイメージさせる「青」を随所に使ったモザイクは、じつにすばらしいです。
こちらがメイン屋根の内側。
この天井は、暦がわかるようにデザインされています。
窓の配置や白い線などで、1年間の日数、月日、時間がわかるようになっています。
まさに宇宙!
イル・アルスラン廟
第4代の王としてホラズム王国の当主だったイル・アルスランの廟。
独特の模様の屋根が特徴的。
すこし左に傾いていますが、保存状態は悪くありません。
中には入れません。
スルタン・テケシュ廟
「スルタン・テケシュ廟」は、13世紀前半に建立。
スルタン・テケシュの時代は、クフナ・ウルゲンチ最盛期だったと言われています。
アポロチョコのような、三角屋根が特徴。
屋根の痛みがはげしい。
ナジムアッディン・アル・クブラ廟とスルタン・アリ廟
ボツボツがついた独特の屋根が特徴の「ナジムアッディン・アル・クブラ廟」と「スルタン・アリ廟」。
下記写真の左側が、ナジムアッディン・アル・クブラ廟。
右側が、スルタン・アリ廟ですね。
こちらは、ナジムアッディン・アル・クブラ廟。
こちらは、スルタン アリ廟。
歩いているおじさんと比較してみると、あまり大きくないということがわかりますね。
どちらの建物の内部であったかは記憶にないのですが(たぶんナジムアッディン・アル・クブラ廟だと思う)、内部の装飾はやはり青を使った美しいモザイクデザイン。
こちらは、すぐ近くにある「キャラバンサライの門」。
クトゥルグ・ティムール・ミナレット
そして最後が、『クフナ・ウルゲンチ』世界遺産最大の目玉「クトゥルグ・ティムール・ミナレット」。
11世紀から12世紀に建設されたと言われています。
中央アジアで最も高いミナレットとして有名です(高さ約60メートル)。
塔の途中からすこし折れています。
そこは、金具で補強されています。
近くで見ると、細かな模様がデザインされています。
「クトゥルグ・ティムール・ミナレット」の名前の意味は、クトゥルグ・ティムール(総督だった人の名前です)が建てたミナレットという意味。
ちなみに「ミナレット」とは、教会やモスクなどのそばに立つ塔のこと。
目印的な役割や、礼拝時刻の告知を行うのに使われます。
これは、「クトゥルグ・ティムール・ミナレット」の模型。
本来のかたちは、こんな感じだったようです。
シルクロードを旅したひとたちは、この塔を目印に、広大な砂漠を移動していたのだと思うとなんかロマンを感じます^^
トルクメニスタンの世界遺産『クフナ・ウルゲンチ』のまとめ
トルクメニスタンの世界遺産『クフナ・ウルゲンチ』は、いかがでしたか?
シルクロード好きなら、たまらないと思います^^
このエリアは、砂漠地帯で高温乾燥地帯。
建物の保存にむいていません。
この『クフナ・ウルゲンチ』の遺産たちも、傷み、風化が進行しています。
トルクメニスタンは、昔に比べれば入国しやすくなっています。
チャンスがあれば、はやめに見に行くことをおすすめします!
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