先日「青春18きっぷ」を使って日本縦断の旅をしてきました。
そのとき、途中下車してでも食べたかったのが秋田名物「稲庭うどん」!
秋田県の数ある名産の中でも、「稲庭うどん」だけは現地で本場ものを食べてみたかったんですよね。
なんたって「日本三大うどん」のひとつですからね。
麺好きとしてははずせません!
本当は発祥の地である湯沢稲庭まで行きたいところでしたが、時間の関係で行けず。
代わりに、秋田駅から徒歩圏内にあり、観光客にはありがたい『佐藤養助 秋田店』へ。
なんといってもこの「佐藤養助商店」は、創業が「万延元年(1860年)」!
一子相伝、150年を超える歴史がある稲庭うどんの名店中の名店です。
今回の記事では、秋田駅のすぐそばで絶品「稲庭うどん」を食べられるお店、『佐藤養助 秋田店』さんをご紹介します!
『稲庭うどん』とは?讃岐うどんと何が違うの?
まずかんたんに、『稲庭うどん』について書いてみます。
意外と「うどん」の違いって、蕎麦ほどわかっていないものです。
「ウィキペディア」には下記のように書かれています。
稲庭うどん(いなにわうどん)は、秋田県南部の手延べ製法による干しうどんである。日本三大うどんのひとつに数えられる。
ひやむぎより太く、やや黄色味かかった色をしている。
製法としては、うどんというより、そうめんに近い。
打ち粉としてデンプンを使う点や、平べったい形状が特徴。
ひねりながら練るという独特の製法により、麺は気泡により中空になっている。
そのため滑らかな食感が得られる。稲庭うどんについて記述のある「稲庭古今事蹟誌」によると、寛文年間以前に秋田藩稲庭村小沢集落(現:秋田県湯沢市稲庭町字小沢)の佐藤市兵衛によって始まると伝えられている。
また、秋田には同じ製法で作った「稲庭そうめん」もある。各地に伝わるふるさとの味として、2007年(平成19年)、農林水産省により「農山漁村の郷土料理百選」として選ばれた。
特徴的なのは、その製法ですね。
下の動画で見るとよくわかるのですが、手延べから乾燥までのプロセスがまさに素麺と同じ作り方です。
とにかく手間がかかっています。
生地を両手でよりながら、2本の棒にあやがけするのも独特の製法のようです。
いまだに手作業というのがすごいです。
高知県の「讃岐うどん」との大きな違いは、製造工程で「乾燥」させているかいないかですね。
「稲庭うどん」は、乾燥させて「干しうどん」にします。
「讃岐うどん」は、生地を伸ばしたら乾燥させずに、そのまま切ってゆで上げます。
できあがりまでの時間も、「乾燥」という工程が入る「稲庭うどん」は、完成まで最低「4日間」かかります。
讃岐うどんは「1日」でできます。
この製造工程の違いが、「讃岐うどん=コシの強さ」「稲庭うどん=なめらかさ」という違いにつながっているのですね。
あとは、わかりやすい違いとして麺の「太さ」や「形」もありますね。
「讃岐うどん=太い・エッジが立っている」「稲庭うどん=細い・平べったい」という違いもありますね。
稲庭うどんの名店中の名店『佐藤養助商店』とは?
今回訪問した稲庭うどんの名店中の名店『佐藤養助商店』とは、どんなお店なのでしょうか?
実は東京にも銀座や赤坂、浅草にも支店があるんです。
あったり、スーパーでも乾麺コーナーに並んでいるのでご存じのかたも多いと思います。
下の写真は、「銀座 佐藤養助」の外観。
人気番組「マツコの知らない世界」で、変わり種カレーうどんとして『タイカレー二味つけうどん』も取り上げられました。
『佐藤養助商店』の創業は、万延元年(1860年)。
稲庭うどんを作った宗家稲庭吉左エ門が、稲庭家に伝わる一子相伝の製造方法を製法断絶防止の為、二代目佐藤養助に特別に伝授。
うどん製造を開始したのがはじまりとのこと。
つまり、一子相伝の製造方法を現在まで受けついでいるのが『佐藤養助商店』なのですね。
今では、秋田県内に8店舗、東京に5店舗、福岡に1店舗、海外に6店舗(台湾・香港・韓国・シンガポール)も展開しています。
まあ稲庭うどん業界では、とにかくすごいお店なんですよ『佐藤養助商店』さんは。
で、疑問に思ったのが、「一子相伝の製造方法だったんじゃないの?稲庭うどんって?」こと。
現在、稲庭うどんを作っているメーカーやお店ってけっこうあります。
実は、佐藤養助商店の七代佐藤養助氏が、地場産業を発展させようということで技術を公開したそうなのです。
昭和47年(1972)のことだそうです。
このかたが、七代目佐藤養助氏。
産業に発展させるためとはいえ、かなり大きな決断ですね。
ですがこの決断は、現在の稲庭うどんのブランドや販路を考えると、間違ってはいなかったといえますね。
地域活性化やインターンにも積極的です。
秋田駅から徒歩5分!『佐藤養助 秋田店』で本場の稲庭うどんを実食!その感想は?
そんな名店『佐藤養助商店』の味を、秋田駅のすぐそばで食べられる店舗が「佐藤養助 秋田店」。
駅前にある「西武秋田店」の中という絶好の立地にあります。
こちらが『佐藤養助 秋田店』。
写真ではわかりませんが、まあ大行列(笑)
お昼時とはいえ、さすが名店。
大人気です。
こちらは看板。
手抜きいっさいなしという伝統を意味する「稲庭干饂飩(いなにわほしうどん)」の文字が力強いです。
店頭の物販コーナーでは、お土産用の稲庭うどんなどがずらり。
アマゾンでも買えます。
わたしが今回注文したのは、「二味せいろ(880円)」。
しょうゆつゆとごま味噌つゆのふたつのタレが楽しめる定番メニュー。
天せいろもあります。
お値段は1600円。
秋田名物のきりたんぽ鍋がセットになった「きりたんぽ鍋つけうどん」。
これも食べてみたかったなー。
お値段は1620円。
注文してから15分ほどで「二味せいろ」到着!
なんとも美しい盛り付け!
メニューより実物のほうが美味しそうというのがすごい!
稲庭うどんの盛りつけのアップ。
美しくねじられた麺が、ピカピカに光っています。
まるで、イカそうめんみたい。
盛り付けの美しさだけでなく、水をしっかり切る、食べやすくするといった効果もありそうです。
こちらが、しょうゆつゆとごま味噌つゆに薬味。
薬味は、長ネギ、大葉、わさび、しょうが。
では、本場の稲庭うどんを食べた感想を。
まずは麺。
とにかく、舌を滑るようなつるつるとした食感とのど越しにびっくり!
自宅でいただきものの稲庭うどんを調理したときのものとはまったくの別物。
これが本当の稲庭うどんなのかと。
そして、細くてもしっかりと感じるコシの強さ。
讃岐うどんとはまた違ったタイプのコシ。
はじき返すような弾力があるタイプですね。
つゆは、うどんのインパクトが強いせいか、それほど特徴を感じず。
しょうゆつゆもごまつゆも、東北のものにしてはさらりとしてすっきり上品。
あえてそうしているのかもしれない。
とにかく、麺がすばらしかった!
稲庭うどんのポテンシャルのすごさを見せてもらった感じ。
讃岐うどんにぜんぜん負けていない。
「讃岐うどん=コシの強さ」に対して、「稲庭うどん=つるんとしたのど越し」という魅力ですね。
まだ稲庭うどんを食べたことがないひとは、ぜひ一度は食べてみてほしい。
うどんも奥が深い!
伊勢うどんや五島うどんなど日本全国のうどんを食べ歩きをしたくなったぞ(笑)
『佐藤養助 秋田店』詳細
店舗名 | 佐藤養助 秋田店 |
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住所 | 〒010-8505 秋田県秋田市中通2丁目6?1 西武秋田店 |
電話 | 018-834-1720 |
営業時間 | 11:00~21:00(ラストオーダー20:00) |
定休日 | 無休(西武秋田店休館日除く) |
地図 |
https://www.sato-yoske.co.jp/