ロシア人には和食好きの人が多い。
モスクワには、なんと1000店以上の寿司屋があると言われている。
でも、その寿司屋というのはかなり怪しいのである。
日本人が店頭にいるのは、おそらく50もないだろう。
日本人っぽい風貌の人が寿司を握っているが、ほとんどが中央アジアの人たちである。
そんな彼らはもちろん本物の寿司を見たことも食べたこともない。
だからモスクワの寿司はおかしな方向へ脱線しはじめた。
そんな現状についに大使館も動き出し、ついにはこんなプロジェクトをスタートさせるに至ったのだ。
・『日本の料理と食の技(わざ)・文化』ロシア市場進出プロジェクト
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/12_shosai1_kaijirushi.pdf
・ロシア・ベスト寿司職人コンテスト
http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/JCULTUREANDEDUCATION/2011/20110928_Sushi.html
では、日本大使館が動くほど脱線しているロシアのお寿司とはどんなものなのか?
まー、見ていきましょう!
個性的なロール寿司
ロシアで好まれる寿司は、ロール(巻き寿司)。
アメリカで生まれたカリフォルニアロールみたいな洗練されたものがあるのでしょうか。
まずは結構まともなものから。
これはトビコのロール。
キレイにできていますね。
でも、トビコの着色が強すぎて米ににじんでいます。
これは「イン・ヤン・ロール」という「陰陽」をイメージしたロール。
まあありそうですね。
で、こちらが「3人の侍」と名づけられていたロールの天ぷら。
ネーミングは意味不明だが、揚げてしまうのは意外に悪くない。
こちらは、カニをマグロで巻いたもの。
カニをマグロ、そして水分が飛んだ長ネギのハーモニーは全くイケていませんでした。
こちらは、色鮮やかなアボカドロール。
ロシア人がアボカドでロールを作ると、こういう発想になるんですね。
イチゴの赤がアクセントで効いています。
味的にはイチゴは全く不要です。
こちらは生ハムだかベーコンだかのロール。
シャリとの相性は悪かったですね。
クリームチーズで強引に一体感を出しています。
そして、これがいかにもロシア人らしい発想のロール。
その名も「芋虫ロール」!
まわりのグリーンのものは「トビコ(たぶんワサビ味)」です。
発色の良さが食欲を萎えさせます。
「緑色=芋虫」という安易でシンプルな発想。
右斜め上のワサビの盛りの形にも注目。
メニューにはこんな感じで載っていました。
注文はしませんでしたが、なんかテイストが似たようなもの。
ネタはウナギです。
彼らはウナギがドラゴンにでも見えるのでしょうか。
あと、こちらはお寿司ではありませんがサイドメニューであったので注文。
「焼きそば」です。
名前の通り、蕎麦を炒めています。
「焼き蕎麦」です。
個性的なのは寿司だけでない
個性的なのは寿司だけではありません。
なんか嫌な予感の看板が・・・
(ロシア語で「アニメ・マンガ」と書いてあります)
中に入ってみると
そして高校生風制服のお姉ちゃん。
名前はタマラちゃん。
やる気なし。
これからもロシアの自由な寿司文化の脱線をウォッチしていきたい。