こんにちは、Ken(@kanyesina)です!
モスクワは、わたしが8年住んでいた第2の故郷。
そのモスクワへ行くと必ず行くロシア料理の店があります。
それが『カフェ・プーシキン』。
「モスクワで美味しいロシア料理を食べたいのだけど、どの店に行ったらいい?」と聞かれたら、迷わずわたしは『カフェ・プーシキン』を紹介します。
フレンチロシアンスタイル料理のお店ですが、「ボルシチ」といったロシアのスタンダード料理も充実。
美味しくてハズレがありません。
料理だけでなく、サービスはフレンドリーで気持ちがいい。
店内のインテリアは、ロシアらしさにあふれている。
といったように、総合バランスがとても高いのです。
モスクワでロシア料理と言っても、安い定食屋みたいなところから、高級ロシア料理までピンキリ。
ハズしたくなければ、『カフェ・プーシキン』へ行け!(笑)
本記事では、モスクワで最強のロシア料理のお店『カフェ・プーシキン』を紹介します!
目次
『カフェ・プーシキン』について
『カフェ・プーシキン』は、ロシアを代表する詩人であるアレクサンドル・プーシキンの名前が付けられたお店。
下の画像の人がプーシキン。
ロシア人が愛してやまない詩人。
オープンは比較的新しく、1999年6月4日。
ちょうどこの年は、プーシキンの生誕200年。
この記念すべき年に、『カフェ・プーシキン』がオープンしました。
そして、なんといっても『カフェ・プーシキン』のオープンにいたるまでのストーリーが面白い!
フランスの歌手ジルベール・ベコー(Gilbert Becaud)の世界的に有名な歌「ナタリー(Nathalie)」(1964年)にちなんで作られたという面白いストーリーがあるのです。
この「ナタリー」という歌の中に、「私たちはモスクワを歩いて赤の広場を訪れ、レーニンと革命について学び、カフェ・プーシキンでホットチョコレートを飲み・・・」といったフレーズがあります。
このフレーズからインスパイアされてできたお店が『カフェ・プーシキン』なのです。
歌の中にある想像上のカフェを、現実に作ってしまったということです。
お店のおグランドオープンの時には、ジルベール・ベコーがモスクワに招待されて歌を歌ったそうです。
その「ナタリー」という歌の動画は下記。
聞いていると、歌詞に『カフェ・プーシキン』と出てくるのがわかります。
『カフェ・プーシキン』の見どころはインテリア!
『カフェ・プーシキン』の見どころのひとつは、なんといってもインテリア。
19世紀のバロック様式を取り入れたゴージャスな造りになっています。
面白いのが、1階と2階でコンセプトを分けていること。
1階は「薬局(PHARMACY HALL)」、2階は「図書館(THE LIBRARY AND THE MEZZANINE)」。
インテリアは、それぞれのコンセプトにあわせた世界観で作られています。
薬局、図書館にちなんだアンティークな家具や小物が置かれ、見ているだけでも楽しむことができます。
料金設定も、1階と2階で違います。
1階のほうが少しカジュアルで値段が安く、2階は1階より高めの設定になっています。
予約するときは、どちらかを指定して予約をします。
インスタグラムから、店内の雰囲気が伝わる画像・動画をピックアップしてみました。
こちらは、1階の「薬局(PHARMACY HALL)」。
元々この『カフェ・プーシキン』があった場所は、薬局だったそうです。
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こちらは、2階の図書館。
図書館をイメージした本棚や、アンティークの家具や地球儀、天体望遠鏡などのアイテムも見どころ。
夜には、ハープなどのライブも行われます。
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『カフェ・プーシキン』への行き方
では、『カフェ・プーシキン』への行き方を書きますね。
『カフェ・プーシキン』がある場所は、モスクワの中心地であり、観光名所でもある「赤の広場」からも歩いていける場所にあります。
「赤の広場」前から延びているトゥベルスカヤ通りを10分くらい歩けば着くので、非常にわかりやすい場所にあります。
最寄り駅は、「プーシキンスカヤ駅」「トゥベルスカヤ駅」「チェーホフスカヤ駅」ですね。
この3つの駅は、地下でつながっているので同じ駅と言っていいです。
中心地ですので、「赤の広場」の最寄り駅でもある「アフォートヌイリャト駅」からも徒歩圏内です。
せっかくなら、『カフェ・プーシキン』へ行く前に、プーシキンの銅像を見てから行くのもおススメです。
プーシキンの銅像は、最寄り駅の「プーシキンスカヤ駅」をすぐ出たところに立っています。
(「プーシキン・スクエア(Pushkin Sq)」という公園にあります)
プーシキンの銅像から5分もかからない場所に、『カフェ・プーシキン』はあります。
『カフェ・プーシキン』レビュー!このロシア料理は食べておけ!
では、『カフェ・プーシキン』のレビューを書いていきますね。
(*店内がとても暗くてカメラがあまり機能せず、そのため料理の写真がひどかったので、インスタグラムの公式アカウントからの画像をあわせて載せておきます)
こちらが『カフェ・プーシキン』の入口。
重厚な雰囲気をたたえています。
石を使った看板もいい味出しています。
「Кафе Пушкинъ(カフェ・プーシキン)」とロシア語で書かれています。
今回食事をしたのは、1階の「PHARMACY HALL(薬局)」。
メニューは、ロシア語だけでなく、英語もあります。
重厚で厚みのあるメニューは、見ているだけでも楽しい。
ロシア語のメニューは、雰囲気抜群♪
スタッフさんは、英語が通じます。
きちんとしたサービスを受けているスタッフさんなので、わからないことはいろいろ聞いてみるといいですよ^^
では、『カフェ・プーシキン』で食べておきたいロシア料理を紹介しますね。
その前に、まずは料理を注文するときのポイントについて。
『カフェ・プーシキン』の料理は、比較的ボリュームがあります。
ですので、スープ、パン、メイン、デザートという組み合わせでかなりお腹がいっぱいになります。
とくに、メインがボリューミーです。
前菜を注文すると、メインがかなり苦しくなってくるので、あまり注文しすぎないほうがいいかなと思います。
グループで行く場合は、いろんなものを頼んでシェアするのがいいですね。
ただ、スープのシェアに関してはちょっと注意。
もしスープをシェアしたい場合は、大きいサイズを注文してシェアするようにしたほうがいいでしょう。
スープには、ハーフポーションサイズ(1人前)も用意されています。
ハーフポーションサイズをシェアするのは、あまりロシアのテーブルマナー的にはおすすめできません。
ではまず『カフェ・プーシキン』でおすすめしたいロシア料理一品目。
ロシアを代表するスープ「ボルシチ」。
わたしがモスクワで食べた数多くのボルシチの中でも、5本の指に入りますね。
甘いビーツの味を、ビーフブイヨンがしっかりと支えていることを実感できます。
ボルシチなどのスープは、ブイヨンなどの出汁をしっかりとっているかが美味さのポイント。
お好みでスメタナ(サワークリーム)を入れて。
わかりにくいですが、スプーンにのせているはリンゴ。
リンゴが入っているというのが、『カフェ・プーシキン』のボルシチの特徴ですね。
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ボルシチ以外のスープのおすすめは、「ウハー(уха)」。
「ウハー」は魚のスープのことを言います。
クリアでとてもさっぱりしています。
肉が苦手な人は、この「ウハー」がおすすめ。
『カフェ・プーシキン』の「ウハー」に入っている魚は、サーモン(鮭)。
英語メニューでは、「Fish soup」と書かれています。
「ウハー」には、ウォッカがついてきます。
スープにウォッカを少し入れると、味がグッと引き締まります。
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パンは、スタッフの人が数種類のパンを乗せたカゴを持ってきてくれます。
その中から好きなものを選ぶスタイル。
おすすめは、黒パン。
酸味があり、独特の酵母の香りも楽しめます。
悩むのはメイン料理。
わたしのおすすめは2つあります。
一品目は、「ビーフストロガノフ」。
たっぷりの牛肉とマッシュルームが入ったソースは、濃厚かつまろやか。
スメタナ(サワークリーム)がまろやかさのポイント。
つけあわせは、フライドポテトとホームメイドのピクルス。
まさに「ビーフストロガノフ」の王道スタイル。
日本ではハヤシライスもどきみたいなものが、「ビーフストロガノフ」と思われがちですが、本場のスタイルはこのようなビジュアルです。
ソースには、フライドポテトやマッシュポテトなどを組みあわせます。
ご飯とは組み合わせしません。
ロシアは牛肉が硬くて不味いのですが、『カフェ・プーシキン』の牛肉はやわらかくて日本人でも気にならないですね。
注文するときは、「ビーフストロガノフ(Beef-Stroganoff)」で通じます。
もうひとつのおすすめメイン料理は「チキンのカツレツ(パジャールスカヤ)」。
『カフェ・プーシキン』の「チキンカツレツ」の特徴は、チキンのまわりにサイコロ状の大きめの衣がついていること。
ロシアで売っている通常のパン粉はとても細かいのです。
ですので、一般的なお店の「カツレツ」は、パッと見はアメリカンドッグみたいなのですね。
このザクザクした衣は、『カフェ・プーシキン』ならでは。
香ばしさと歯ごたえがたまらないザクザクカリカリの衣と、熱々でジューシーなチキンの組み合わせは、さすが『カフェ・プーシキン』のスペシャリテといえる味。
メニューではわかりずらいので、注文するときに「パジャールスカヤ・カトレータ(пожарская котлета)」といえば通じます。
下記は、「パジャールスカヤ・カトレータ」をカットした画像。
わかりにくいかもしれませんが、中はひき肉です。
ロシアでチキンカツレツというと、ひき肉を固めて作ります。
メンチカツみたいな感じですね。
ロシア料理として有名な「キエフ風カツレツ」は、このようなチキンのカツレツの真ん中にバターを入れて揚げたものです。
そして、〆のデザート。
ぜひとも注文してほしいのが、お店の名前がつけられたデザート『カフェ・プーシキン』。
なんとも断面が美しい。
濃厚なチョコの苦みと、ベリーの酸味、ソースの甘味がベストマッチな一品。
ロシアのケーキは、味も形も大雑把なものが多いですが、『カフェ・プーシキン』のケーキは繊細な味を楽しめます。
最後に飲み物についても。
ノンアルコールであれば、「モルス(ロシア語:MOPC)」がいいでしょう。
ベリーを使ったジュースです。
あまり日本では知られていませんが、ロシアならではの飲み物です。
写真の左奥の赤い飲み物です。
『カフェ・プーシキン』では、「ブラックカラント」と「クランベリー」の2種類の「モルス」が用意されています。
1杯200mlで、値段は「ブラックカラント」が160ルーブル(約320円)、「クランベリー」が150ルーブル(約300円)です。
ちなみにわたしはロシアンビールを飲みましたが、250mlで215ルーブル(約430円)、500mlで385ルーブル(約770円)です。
お酒が強いのであれば、ワサビのウォッカを試してみるのもいいでしょう。
「フレンノヴーハ(хренновуха)」といいます。
ロシアの西洋わさび(ホースラディッシュ)である「フレン(хрен)」をウォッカにつけこんだものです。
ワサビの香りがしっかりとウォッカに染み出ていて、ツンとしたうまさです。
1ショット50mlで「360ルーブル(約720円)」です。
日本ではまず飲めませんので、お酒好きのかたはぜひ。
下記の料理もおすすめです。
・ ショコラテ(Chocolate)
この『カフェ・プーシキン』の元になった曲「ナタリー」で出てきたホットチョコレートが、この「ショコラテ(Chocolate)」。
独特の入れ方をしてくれます(下記の動画で見てみてください)。
注文するときは、「ホットチョコレート」でも「カフェ・ラテ」でもなく、「ショコラテ(Chocolate)」と注文してください。
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・ペリメニ
ロシアを代表する料理のひとつ「ペリメニ」もおすすめ。
日本の餃子のようなものです。
英語名は「DUMPLINGS」です。
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公式サイトのメニューページ(1階の薬局)のリンクを載せておきますので、参考にしてみてくださいね。
(ロシア語メニューはデザインが凝っていて、見るだけならロシア語のほうが楽しいです)
⇒ 『カフェ・プーシキン』メニュー(英語)
⇒ 『カフェ・プーシキン』メニュー(ロシア語)
⇒ 『カフェ・プーシキン』ドリンクメニュー(ロシア語・英語のミックス)
『カフェ・プーシキン』まとめ
モスクワにある『カフェ・プーシキン』は、わたしにとっても思い出深いお店。
「はじめて美味しいロシア料理を食べた」って実感したお店であり、仕事が辛かったとき『カフェ・プーシキン』で食べられるようにがんばろうって思ったお店。
このお店ができた1999年当時って、モスクワのお店のほとんどが、料理もサービスも西側のレベルにまだ全然追いついていませんでした。
そんな時代に、本当に美味しくて、安心できるサービスを味わえて、本当に感動したんですよね。
今はさらに進化して、モスクワ屈指の人気店になっています。
ですので、わたしも自信をもって紹介できるお店です。
今回『カフェ・プーシキン』の夜のメニューを紹介しましたが、24時間営業なので、モーニングやランチなどもやっています。
観光名所が集まるモスクワ中心部にあるので、機会があればぜひモスクワ最高レベルのロシア料理を楽しんでほしいですね。
『カフェ・プーシキン』詳細
店名 | カフェ・プーシキン(Кафе Пушкинъ / Cafe Pushkin) |
住所 | Tverskoy Boulevard, 26А, Moskva, ロシア 125009 |
電話番号 | +7 495 739-00-33 |
営業時間 | 24時間営業 2階の「図書館」は、12~24時まで営業 1階の「薬局」は、24時間営業 |
公式サイト | https://cafe-pushkin.ru/en/ |
地図 |