今回の地方の女性起業家インタビューは、兵庫県の淡路島でセラピストとして活動している岩本真樹さん。
これまで10年間、2,000人以上のクライアントさんの人生の転機を見てきた真樹さん。
今ではその評判が口コミで広がり、淡路島までわざわざ真樹さんに会いに来る人が後を絶たないという人気ぶりです。
そんな人気セラピストの真樹さんに、今回は「ヒプノセラピー(催眠療法)」についてインタビューさせていただきました。
というのも、最近わたしのまわりでヒプノセラピーを受けるひとがけっこういるんですよね。
そして、「自分の本当のやりたいことが見つかった」「潜在意識の仕組みが理解できた」「お金や人間関係のブロックが外れた」という「受けてよかった!」的な声をよく聞くんですよね。
でも、「ヒプノセラピー」って名前だけ聞いても何のことだかさっぱりわからないし、なにやら怪しい感じをイメージを持っていたのですよね。
洗脳されるのではないかって(笑)
でも、きちんと理解したいと思ったので、真樹さんにお願いをして「ヒプノセラピー」についてを教えてもらいにいってきました。
まったくの「ヒプノセラピー」初心者なので、「ヒプノセラピーとは何?」ってことから、「ヒプノセラピー」の仕組み、潜在意識と顕在意識、集合的無意識といったことまでいろいろと聞いてきました。
わたしと同じように、「ヒプノセラピー」って聞いたことがあるけどよくわからない、興味あるけどどんな仕組みなんだろうって思っていたひとは参考にしてみてくださいね。
〈聞き手=中西賢一(Trip-Nomad管理人)〉
【岩本真樹(いわもと・まき)】LaniChain 代表。兵庫県淡路島在住。国内生命保険会社のトップ営業マンからセラピストへ転身。現在までに2,000人以上のクライアントと関わり、また個人セッションだけではなくセラピストの養成や企業のセミナー講師や採用面接、イベントの開催など様々な方面からサポートをしている。
目次
- ヒプノセラピーとは?
- 潜在意識のプログラミングを書き換える
- 自分で自分のプログラムの書き換えをするのがヒプノセラピー
- ヒプノセラピーを受けに来る人はどんな悩みをもっているひとが多い?
- 人生が好転すれば作り話でもいい
- テキストは手放してええ!なんでもええねんって!
- 催眠術はショー?
- 前世って本当にあるの?信用するきっかけとなったインドの記憶
- とにかくゆるめろ!
- 潜在意識の仕組みは知らんけど、みんなそれを使っている
- うまくいかないのは自分の願望が実現しているから?
- ヒプノセラピーにアファメーションって使うの?
- 過去形ですでにそうなった状態を言葉にするのって?
- とにかく「ゆるんでいる状態」を作ることが大事!
- ヒプノセラピーとカウンセリングの違いって?
- ヒプノセラピーとチャネリングとの違い
- ヒプノセラピーをおすすめしないひと、やめたほうがいいひとは?
- ヒプノセラピーでよくある質問
- 最後に真樹さんから言っておきたいこと
- 淡路島のヒプノセラピスト・岩本真樹さんインタビューまとめ
- 淡路島のヒプノセラピスト・岩本真樹さんについて
ヒプノセラピーとは?
まず基本的なことから教えてください。
「ヒプノセラピーとは?」って聞かれたら、真樹さんはどう答えますか?
ネットで調べると、「催眠療法」とか「前世療法」といった専門用語で書かれていて、ちょっとよくわからなかったので。
「今こうした方がいい」「しなければいけない」って思っていることは、自分の本当の想いではないかもしれない。
だからヒプノセラピーは、自分の本当の想いに気がつき、自分らしく生きる方法なのかな。
では、実際にヒプノセラピーってどんなことをやるのですか?
どうやって「自分の本当の声」を探っていくのですか?
今目の前に起きている問題の原因は、潜在意識に書きこまれている過去のプログラムが原因となっている場合が多いのです。
ですので、抱えている問題を明らかにした後、心理的な手法で催眠状態に誘導していきます。
そうすることで、潜在意識と顕在意識の間にあるフタがゆるみやすくなるのです。
フタがゆるくなったところで、問題の原因となっているプログラムを書き換えて、フタを閉めるのです。
あとはそのやり方学んだことをただ実行するだけ。
なのに、書けない人がいます。
それは、「書き方を知らない」のではなくて、「書かないことを選んでいる」わけです。
「ブロガーになりたい」って目的も明確。
でも書かない。
このような場合、「何が原因であるのか?」ということを見ていかないといけません。
「書かない」と選択している潜在意識のほうが9割占めていて、「書きたい」と思っている顕在意識が1割。
だから、「9対1」で綱引きしたら9が勝つに決まっている。
潜在意識のほうをなんとかしないと、テクニックをいくら学んでもずっとブログを書くことはできません。
高額なセミナーや講座などを受けても、その後ぜんぜん手がすすまないことってありますよね?
「やってみたけれどうまくいかない」
「やり方はわかったけれどうまくできない」
こういったときには、「わかっているのになぜできないのか?」「やらないのはなぜか?」という根本の部分にフォーカスして解消するのです。
表には見えていない潜在意識のほうが、実は巨大だっていう。

スキルを学んでも、できないひとはいっぱいいる。
直感を司る潜在意識や集合的無意識が88%、理性を司る顕在意識が12%。
やっぱり、自分の人生をつかさどっているのは潜在意識側なのですね。
頭(顕在意識)でいくら思っていても、潜在意識が同意していなければうまくいかない。
だからヒプノセラピーで、その「うまくいかない原因は何か」ということにフォーカスし、本当の心(潜在意識)にアプローチする。
問題の原因が解消すれば、すごいスムーズ。
「お金が儲かりそう」「簡単に稼げる」といったことからやりはじめたことなどは、そもそもそれが本当に自分がやりたいことではない場合が多いですね。
そんな時は、いくら素晴らしいスキルを学んでも、実績のあるコンサルタントについても、売れそうな商品を作っても、自分の「本当の心(潜在意識)」が同意していないかぎり、前に進むことはできないのです。
なので、できないことを悲観することはやめましょう、本当の心が同意できるものは何かを考えていきましょうということです。
でも、その使い方を知らなければうまく使うことができません。
逆に、使い方さえわかれば人生を今すぐ変えることができると言っても過言ではないのです。
潜在意識のプログラミングを書き換える

例えば、いつも自分が阻害されると思っている人がいます。
すごいいじめにあったのかというとそうでもなかった。
過去の記憶を見ていくと、隣の子に「消しゴム貸して」って言ったら「いやや」と言われた。
そんな小さなことが原因かもしれないのですよ。
そんなことが潜在意識にプログラミングされているのです。
(これを「退行催眠」といいます)
その場面が出てきたら、「なんで貸してくれへんのよ」って言い直す。
相手が「機嫌悪かっただけや」と返事をする。
別に自分を阻害していたわけではなかったのですね。
そんなしょーもない思い込みだったのです。
その思い込みを書き換えるだけで、人生が劇的に変わるんですよ。
どうすれば、その原因がわかるのですか?
見つけるまで時間がかかるのではないですか?
カウンセリングだと、顕在意識同士の話になります。
フタしているから、過去の経験を引き出してくるのがむずかしい。
ヒプノセラピーは、「ゆる~~」っとさせて、フタをあけさせる。
そして、自分が忘れていた過去とかの経験を引き出すことができるのです。
潜在意識には、生まれてから今までとか、前世の記憶とかが全部入っています。
入っているけど、いちいちそんなの思い出していたら日常生活やりにくいから、フタして見んようにしている。
でも、「わたし、いつも人から疎外されている」「なんでやろ、先生にああいわれたからかなあ」というのが顕在意識の記憶やけど、フタあけてみたら「消しゴムか!」みたいな(笑)
そんな記憶、もう忘れているし、そんなことあったかなと思う。
けれど、それが現実に人生を変えてしまっていたりする。

催眠状態は、脳波をアルファ波にすると入るんですよ。

小さい子って、お腹すいたら泣いたり、おしめ濡れたら泣いたりとかするけど、中学生くらいになると、理性も出てくるから閉まっちゃうんですね。
ヒプノセラピーでは、ここのフタを開けて、過去に書きこまれたプログラミングを見ていきます。
「わたしってのけ者にされているな」って記憶を出してきて、「なんやのけ者ちゃうやん」とか、「そりゃのけものんにされてしゃあないなあ」ってことをやり直してしまうって感じ。
思い込みのプログラムを書き換える、あるいはそのときに言えなかったことを伝え直したりする。
そして、それを戻して閉める。
そこまでをヒプノセラピーではやります。
集合的無意識がつながっているから、自分がいちばん今みなければいけない場面に戻していく。
例えば、楽しかった場面に戻しますよっていっても、すごい悲しい場面に戻る人もおるし。
幼稚園の頃に戻るっていうと、外人で前世の人もおるし。
そういうふうに、潜在意識は必要なところに戻してしまう。
自分のコントロールできない潜在意識に聞いていく。
それが早道。
集合的無意識:ユングが提唱した分析心理学における中心概念であり、人間の無意識の深層に存在する、個人の経験を越えた先天的な構造領域である。本能的傾向ならびに祖先の経験した行動様式や考え方が遺伝的に受継がれてきたもの。普遍的無意識とも呼ぶ。

自分で自分のプログラムの書き換えをするのがヒプノセラピー
それとも、真樹さん(誘導する側)が書き換えるのですか?
わたしは寄り添って、誘導しているだけですね。
別れてもまた同じような男とつきあい、また暴力をふるわれるとか。
その女性の潜在意識を見ていくと、こんな記憶が出てきました。
お父さんとお散歩に行っていた時に、ヒナが木から落ちて、お父さんは気づかずに踏んでしまった。
その瞬間に「男の人って、弱いものを傷つけるもの」という思い込みが入ってしまった。
その記憶を催眠で出して来たら、幼稚園の頃のそんなことことなんておぼえていない。
大人になった今となれば、お父さんはそんな人ではないとわかっている。
お父さんも「わざとではない、ごめんごめん」と。
「あ、そっか、お父さんはそんな野蛮な人ではなかったわ」と納得して、プログラムを書き換え、返して、閉める。
ここで、プログラミングの書き間違いがあったんだと気がつく。
気がつき、納得して、自分でプログラムを書き換える。
そして、その書き換えたプログラムを戻して、フタを閉める。
小さい自分から見た現実と、大人になった今の現実って、やっぱりギャップがあるんですよ。
小さい自分は、ものすごく野蛮やって思ったけど、今見たら「気がついていなかったんやからしゃーないやんね」って。
そういうふうなギャップ、取り違いはありますね。
わたしも小さいときにありました。
年の離れている姉と姉の友だちと遊びに行ったときのこと。
その友達が、わたしの頭を「かわいいね」ってポンポンってやったときに、「いたたたたたっ」て思って(笑)
ほんで帰ってから、「○○ちゃん(姉の友達)がわたしのこと叩いたー」って。
親は、「そんなことするわけない」って取り合ってくれない。
本気で叩かれたって思っていたけど、思い返したら「あ、まきちゃん」ってくらいの感じで。
そういう思い込み、勘違いなんですよ。
生まれてから今までの記憶だけですか?
前世といったことまで書かれているのですか?
それがどんどん増えていって、引き出しにため込まれているような感じ。
今起きることと、この引き出しに入っていることが、神経衰弱のカードのように「パンッ」と揃ったら、それがパターンになる。