キジー島,世界遺産

キジー島とは

キジー島木造寺院

 

キジー島は、ロシア北部カレリア共和国(メドヴェージェゴルスキー地区 Medvezhyegorsky District)のオネガ湖に浮かぶ島。
オネガ湖は、ヨーロッパで2番目に大きな湖。
そこには、5000あまりの大小様々な島嶼(とうしょ)があり、キジー島はそのなかのひとつ。
キジー島自体は、長さ約7キロメートル、幅500メートルの細長い小さな島です。

 

ロシア語で「Кижи」、英語で「Kizhi」と書き、日本語では、「キジー島」「キジ島」「キージ島」などと呼ばれています。
「キジ Кижи」という単語の意味は、この地域の先住民であったカレリア人及びヴェプス人の言葉で「祭祀の場」を意味しています。

 

なんといってもキジー島の観光の名物といえば、ユネスコの世界遺産に登録(1990年)されている木造教会建築群です。

 

キジー島木造寺院群

 

その木造教会建築の中でも、とくに大きな存在感と人気を持ち、シンボル的な存在となっているのが「プレオブラジェンスカヤ教会」。

 

なんでも、象徴的な「22個」のたまねぎ形の屋根は、なんと1本の釘も使用されていないとのこと。
その建築方法は、いまだに解明できず、修復もできないそうです。
完成された幻想的なフォルムに、完璧な技術。

 

プレオプラジェンスカヤ教会

 

そして、プレオブラジェンスカヤ教会、ポクローフスカヤ教会、鐘楼が並び立った時の最高に美しいバランス。
実は、この並んだ時のバランスは、すべて計算された上のものだそうです。
木造建築群たちが、どこからみても美しく見える配置で作られているということ。
驚きですね。
実際に、島のどこから見ても美しく、絵になります。

 

他にも、オネガ湖畔の村を中心に、ロシア全土から様々な木造建築が移築されています。
キジー島は、1966年ソ連政府によって島全体が木造建築の特別保存地区に指定、同時にロシア木造建築博物館が設立されました。
カレリアをはじめとするロシア各地の村から風車小屋や教会、農家の個人の家など数々の木造建築群が移築、保護され、ロシアの古きよき昔の風景を今もそこに残しています。

 

ロシアの建築物や教会に興味がある人はもちろん、ロシア、カレリアの歴史や時代の雰囲気を感じたい方には是非オススメの場所です。